今日は千葉キャンパスのオープンキャンパスに行きました。
今年度のオープンキャンパスは今日で終了です。
来月からは、毎月第二土曜日に全キャンパス同時に開催します。
これまでは、概要説明はすべて私が行い、体験授業はすべて山本事業部長が行ってきました。
しかしこれからは、各キャンパスの学院長が概要説明を行い、支援教員が体験授業を行います。
5年前の会社設立以来、各キャンパスで、土曜日または日曜日に毎月1回ずつ年間を通してオープンキャンパスを開催してきました。9キャンパスあるので、1ヶ月の土日はほぼすべてオープンキャンパスで埋まっていました。参加者数は、多い日は30人ぐらい来るときもあったし、少ない日はゼロの日もたまにありました。
概要説明は約1時間10分ほど。話の中で、動画やスライドショーも流しています。保護者の皆さんは、本当に熱心に私の話を聞いて下さって、講演会でもないのに、いつも私が話し終わると拍手をしてくださっていました。きっと、私の話の中で以下のような内容に共感して下さっているのだと思います。
「どうして発達が緩やかな知的障がい者が、健常者よりも早く、わずか18歳で社会に出なければいけないのか。むしろ、健常者が20歳、22歳で社会に出るのであれば、知的障がい者は25歳とか30歳まで教育を受ける機会があっていいのではないか。」
「知的障がい者の就職1年後の離職率が30%を超えているのは、決して本人の責任ではなく、そもそもさまざまな体験や学び、仲間との深い関わりの機会や時間を与えられず、自分さがしや自分づくりをするモラトリアムの時間を与えられていないことに原因があるのではないか。」
「日本は国連の障害者権利条約を批准しているにも関わらず、先進国で唯一、知的障がい者の高等教育の権利が保障されていない。日本の大学も知的障がい者を受け入れ、海外の大学のようにキャンパスの中に知的障がい者のためのクラスを作ってほしい。」
また、概要説明の中で流す、学生たちの日常の様子をまとめたスライドショーを観ながら、感動して涙を流してくださる保護者の方もいらっしゃいました。カレッジの学生たちの元気いっぱいで楽しそうな笑顔に、わが子のこれからの青春時代を重ね合わせたのではないでしょうか。
今、知的障がい児のおかれた現状はあまりに切なすぎます。
彼らは、特別支援学校中学部に在籍している頃から、「あなたたちは18歳になったら社会に出て働くのだから、今からしっかりいろいろなことを身につけるのですよ」と言われて育ってきています。保護者の方々は、「お母さんたち、18歳なんてあっという間に来ます。今から、できるだけたくさんの障害者施設や作業所を見学して子どもさんの将来のイメージを膨らませてくださいね。」と言われ、保護者会であちこちの施設を見学しています。
特別支援学校高等部に入ったら、カリキュラムの半分以上は職業訓練になります。木工作業、園芸作業、事務作業、内職作業などなど。特別支援学校高等部にも、2種類の学校があり、高等特別支援学校という特別支援学校は、100%就職を目指すところが多いです。しかし高等特支はとても人気があり、合格するのはかなりの難関です。文科省は、特別支援学校高等部においては、ひとりでも多く就職させることを目指しており、支援学校は就職率で評価されるので、各学校は、職業訓練にとても力を入れています。どうして知的障がいがある人たちは、中学でも高校でも苦労しなければいけないのでしょうか。
このような状況なので、子どもたちはとても大変です。それでも、知的障がいを持つ子どもたちは、本当に素直で、先生やおとなの言うことをちゃんと聞いて、周りの人たちの期待に応えようと一生懸命に頑張ります。その姿があまりに切ないです。
このような状況の中で、知的障がいの子どもを持つ多くの保護者の方々は、わが子の将来に閉塞感を感じています。18歳で就職や作業所。「わが子には、それしかないのはわかっている。でも、もっと良い選択肢があるような気がする。」でもそれが何かわからないので、気持ちの中で何かモヤモヤしてスッキリしない。
そんな中で、オープンキャンパスで、ゆたかカレッジというこれまでの支援学校生活で聞いてきたこととは全く違う「学び」や「成長」「人格形成」「仲間」「体験」「青春」「モラトリアム」などの切り口での話を聞いて、「私が求めていたのは、これだったんだ」と思ってくださいます。
一方、健常者の場合は7割以上が大学、短大、専門学校に行っています。大学などで、友だちと楽しんだり、遊んだり、アルバイトをしたり、恋人とデートをしたり、旅行に行ったり、人生で最高に楽しい青年期を過ごしています。知的障がい者は、その時期、既に就職して一生懸命働いています。
彼らは、高校で職業訓練はしても、社会性やコミュニケーション力、働くことの理解、働きたいという意欲、折れない心、感情コントロール力など、生きていく上で必要なスキルは何ひとつ学ぶ機会を与えられずに社会の荒波に放り出されています。離職率が高くなるのは当然ですよね。
知的障がい者は、素直だから、職場で上司や周りの人たちの期待に応えようと一生懸命に頑張ります。しかし、まだ社会人としての心や人間力が育っていないから、頑張っても頑張ってもなかなかうまくいかない。いよいよ精も根も尽き果てて、「僕明日から会社行きたくない。辞める」と言って辞めます。彼らは、社会や周囲を責めるのではなく、自分が悪い、自分が不甲斐ない、全部自分の責任と自分を責めます。それまでの人生で積み上げてきた自己肯定感も自尊感情もすべて失い、再起不能になり、メンタルを壊したり、引きこもったりします。そして、健常者であれば会社を辞めたら再就職先を探しますが、知的障がい者の人たちは、「やっぱり、私は会社で働くなんて最初から無理だったんだ」と、多くの知的障がい者は、一度離職したら再就職するという人は非常に少ない状況があります。そして彼らは、「自分には福祉作業所の方が合ってるんだ」と思い込み、B型事業所などで、自分のペースでのんびりと働く道を選択することになります。
日本中の知的障がい者はこのような過酷な現実の中で生きています。知的障がいを持つ人たちの現実を知ると、本当に何とかしなければと思います。
その解決方法は、大学が知的障がい者を受け入れない現状の中では、ゆたかカレッジのような学びの場が全国にできて、そこで彼らが、同世代の仲間たちと共に学び、遊び、楽しむ経験を積むことだと思います。
私も微力ながら、これからも彼らの幸せのために頑張っていきたいと思います。
これまで、ゆたかカレッジオープンキャンパスにご来場くださり、私の話を聞いて下さった皆さま、本当にありがとうございました。
今後は、毎週水曜日の12時からと19時から開催される「ゆたかカレッジオンライン説明会」で私がお話ししますので、よろしければ是非、ご参加下さい。また、「長谷川代表との個別相談」も随時受け付けておりますので、ホームページからいつでもお申し込み下さい。こちらはリアルとオンラインいずれも可能です。
この写真は今日の千葉のオープンキャンパスでの学院長による概要説明会の様子です。
一方こちらは体験授業の様子です。
ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました。
今年度のオープンキャンパスは今日で終了です。
来月からは、毎月第二土曜日に全キャンパス同時に開催します。
これまでは、概要説明はすべて私が行い、体験授業はすべて山本事業部長が行ってきました。
しかしこれからは、各キャンパスの学院長が概要説明を行い、支援教員が体験授業を行います。
5年前の会社設立以来、各キャンパスで、土曜日または日曜日に毎月1回ずつ年間を通してオープンキャンパスを開催してきました。9キャンパスあるので、1ヶ月の土日はほぼすべてオープンキャンパスで埋まっていました。参加者数は、多い日は30人ぐらい来るときもあったし、少ない日はゼロの日もたまにありました。
概要説明は約1時間10分ほど。話の中で、動画やスライドショーも流しています。保護者の皆さんは、本当に熱心に私の話を聞いて下さって、講演会でもないのに、いつも私が話し終わると拍手をしてくださっていました。きっと、私の話の中で以下のような内容に共感して下さっているのだと思います。
「どうして発達が緩やかな知的障がい者が、健常者よりも早く、わずか18歳で社会に出なければいけないのか。むしろ、健常者が20歳、22歳で社会に出るのであれば、知的障がい者は25歳とか30歳まで教育を受ける機会があっていいのではないか。」
「知的障がい者の就職1年後の離職率が30%を超えているのは、決して本人の責任ではなく、そもそもさまざまな体験や学び、仲間との深い関わりの機会や時間を与えられず、自分さがしや自分づくりをするモラトリアムの時間を与えられていないことに原因があるのではないか。」
「日本は国連の障害者権利条約を批准しているにも関わらず、先進国で唯一、知的障がい者の高等教育の権利が保障されていない。日本の大学も知的障がい者を受け入れ、海外の大学のようにキャンパスの中に知的障がい者のためのクラスを作ってほしい。」
また、概要説明の中で流す、学生たちの日常の様子をまとめたスライドショーを観ながら、感動して涙を流してくださる保護者の方もいらっしゃいました。カレッジの学生たちの元気いっぱいで楽しそうな笑顔に、わが子のこれからの青春時代を重ね合わせたのではないでしょうか。
今、知的障がい児のおかれた現状はあまりに切なすぎます。
彼らは、特別支援学校中学部に在籍している頃から、「あなたたちは18歳になったら社会に出て働くのだから、今からしっかりいろいろなことを身につけるのですよ」と言われて育ってきています。保護者の方々は、「お母さんたち、18歳なんてあっという間に来ます。今から、できるだけたくさんの障害者施設や作業所を見学して子どもさんの将来のイメージを膨らませてくださいね。」と言われ、保護者会であちこちの施設を見学しています。
特別支援学校高等部に入ったら、カリキュラムの半分以上は職業訓練になります。木工作業、園芸作業、事務作業、内職作業などなど。特別支援学校高等部にも、2種類の学校があり、高等特別支援学校という特別支援学校は、100%就職を目指すところが多いです。しかし高等特支はとても人気があり、合格するのはかなりの難関です。文科省は、特別支援学校高等部においては、ひとりでも多く就職させることを目指しており、支援学校は就職率で評価されるので、各学校は、職業訓練にとても力を入れています。どうして知的障がいがある人たちは、中学でも高校でも苦労しなければいけないのでしょうか。
このような状況なので、子どもたちはとても大変です。それでも、知的障がいを持つ子どもたちは、本当に素直で、先生やおとなの言うことをちゃんと聞いて、周りの人たちの期待に応えようと一生懸命に頑張ります。その姿があまりに切ないです。
このような状況の中で、知的障がいの子どもを持つ多くの保護者の方々は、わが子の将来に閉塞感を感じています。18歳で就職や作業所。「わが子には、それしかないのはわかっている。でも、もっと良い選択肢があるような気がする。」でもそれが何かわからないので、気持ちの中で何かモヤモヤしてスッキリしない。
そんな中で、オープンキャンパスで、ゆたかカレッジというこれまでの支援学校生活で聞いてきたこととは全く違う「学び」や「成長」「人格形成」「仲間」「体験」「青春」「モラトリアム」などの切り口での話を聞いて、「私が求めていたのは、これだったんだ」と思ってくださいます。
一方、健常者の場合は7割以上が大学、短大、専門学校に行っています。大学などで、友だちと楽しんだり、遊んだり、アルバイトをしたり、恋人とデートをしたり、旅行に行ったり、人生で最高に楽しい青年期を過ごしています。知的障がい者は、その時期、既に就職して一生懸命働いています。
彼らは、高校で職業訓練はしても、社会性やコミュニケーション力、働くことの理解、働きたいという意欲、折れない心、感情コントロール力など、生きていく上で必要なスキルは何ひとつ学ぶ機会を与えられずに社会の荒波に放り出されています。離職率が高くなるのは当然ですよね。
知的障がい者は、素直だから、職場で上司や周りの人たちの期待に応えようと一生懸命に頑張ります。しかし、まだ社会人としての心や人間力が育っていないから、頑張っても頑張ってもなかなかうまくいかない。いよいよ精も根も尽き果てて、「僕明日から会社行きたくない。辞める」と言って辞めます。彼らは、社会や周囲を責めるのではなく、自分が悪い、自分が不甲斐ない、全部自分の責任と自分を責めます。それまでの人生で積み上げてきた自己肯定感も自尊感情もすべて失い、再起不能になり、メンタルを壊したり、引きこもったりします。そして、健常者であれば会社を辞めたら再就職先を探しますが、知的障がい者の人たちは、「やっぱり、私は会社で働くなんて最初から無理だったんだ」と、多くの知的障がい者は、一度離職したら再就職するという人は非常に少ない状況があります。そして彼らは、「自分には福祉作業所の方が合ってるんだ」と思い込み、B型事業所などで、自分のペースでのんびりと働く道を選択することになります。
日本中の知的障がい者はこのような過酷な現実の中で生きています。知的障がいを持つ人たちの現実を知ると、本当に何とかしなければと思います。
その解決方法は、大学が知的障がい者を受け入れない現状の中では、ゆたかカレッジのような学びの場が全国にできて、そこで彼らが、同世代の仲間たちと共に学び、遊び、楽しむ経験を積むことだと思います。
私も微力ながら、これからも彼らの幸せのために頑張っていきたいと思います。
これまで、ゆたかカレッジオープンキャンパスにご来場くださり、私の話を聞いて下さった皆さま、本当にありがとうございました。
今後は、毎週水曜日の12時からと19時から開催される「ゆたかカレッジオンライン説明会」で私がお話ししますので、よろしければ是非、ご参加下さい。また、「長谷川代表との個別相談」も随時受け付けておりますので、ホームページからいつでもお申し込み下さい。こちらはリアルとオンラインいずれも可能です。
この写真は今日の千葉のオープンキャンパスでの学院長による概要説明会の様子です。
一方こちらは体験授業の様子です。
ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました。